タクシーの後部座席の窓ガラスに広告 空車の際に表示 増収図る

タクシーの後部座席の窓に広告を表示する電子看板=デジタルサイネージが開発され、31日から導入されました。

タクシー業界は新型コロナウイルスの影響で厳しい経営環境が続いていて、客を乗せていない空車の時間を活用して広告収入を増やしたいねらいもあります。

このデジタルサイネージは、ソニーグループ傘下でタクシーの配車アプリを手がける会社と広告制作会社が、共同で制作しました。

後部座席にある窓ガラスの外側の部分がスクリーンとなっていて、さまざまな広告を色鮮やかに映し出すことができます。

乗客が乗っていない空車の時に広告を表示して、街なかで広く見てもらうことをねらっていて、客が乗っている時には透明になって中から外の景色を見ることができます。

導入初日の31日は大手出版社の人気コミックの広告が表示されていて、まず東京のタクシー会社2社が合わせて100台に導入し、来年には3000台まで増やす計画です。

タクシー業界は新型コロナウイルスの影響で利用客の減少傾向が続き経営環境が厳しくなっていて、これによって広告収入を増やしたいねらいもあります。

配車アプリを手がける会社の西浦賢治社長は「これまでコストでしかなかった空車の時間を活用でき、新型コロナウイルスで乗客が激減する中でも業界を盛り上げていけるよう努めたい」と話していました。