フィリピン 五輪選手やスタッフへのワクチン優先接種 始まる

開幕まで2か月を切った東京オリンピックに向け、フィリピンでは選手やスタッフへの新型コロナウイルスワクチンの優先接種が始まりました。

フィリピン政府は、新型コロナワクチンの優先接種の対象に、医療従事者やエッセンシャルワーカーのほか、東京オリンピックとパラリンピック、それにことし11月にベトナムで開かれる国際大会に出場予定の選手やスタッフなども指定しています。

首都マニラのホテルに設けられた接種会場では28日、こうした選手などへの優先接種が始まり、中国の製薬会社「シノバック」が開発したワクチンが接種されました。

接種を受けた、ボートの男子シングルスカルで、フィリピン代表として21年ぶりのオリンピック出場となるクリス・ニエバレス選手(21)は「ワクチンの接種を受けたことで安心しました。これでトレーニングにより集中できます」と話していました。

また、この日は代表チームの役員やスタッフ合わせておよそ500人も接種を受けました。

フィリピンオリンピック委員会によりますと、これまでに東京オリンピックへの出場が内定しているのはニエバレス選手を含め9人いますが、このうち2人は合宿先のアメリカなどでワクチンの接種を受けたということで、今後、ほかの選手への接種も順次行うことにしています。