瀬戸内海で沈没の貨物船 船内で発見の男性機関士 死亡確認

愛媛県沖の瀬戸内海で日本の貨物船と外国船籍の船が衝突し、乗組員3人の行方が分からなくなった事故で、沈没した貨物船の船内から乗組員1人が見つかり死亡が確認されました。

海上保安部などは、船長など2人の捜索を続けるとともに、双方の船の関係者から聞き取りを進め、事故の状況や原因を調べることにしています。

今月27日、愛媛県今治市の北西の来島海峡付近で日本の貨物船「白虎」と、外国船籍のケミカル船「ULSAN PIONEER」が衝突し、貨物船は転覆して沈没しました。

この事故で貨物船の船長を含む3人の行方が分からなくなり、海上保安庁の特殊救難隊などが水深およそ60メートルの海底に沈没した貨物船で、潜水による捜索を行った結果、30日午前、船内の船尾付近にある操だ機室で男性1人が心肺停止の状態で見つかりました。

海上保安部によりますと見つかったのは、2等機関士で鹿児島県枕崎市の上畠隆寛さん(22)で、その後死亡が確認されました。

今治海上保安部などが午後も潜水による捜索を行いましたが、船長など2人は見つかっていません。

海上保安部は、31日も潜水による捜索を行うほか、双方の船の関係者から聞き取りを進め、安全確認に問題がなかったかなど事故の状況や原因を調べることにしています。

運輸安全委員会 調査官「事故原因の分析を行う」

また、30日は、国の運輸安全委員会の調査官が現場付近に停泊しているケミカル船に乗り込み、船の損傷状況の確認や乗組員への聞き取りを行いました。

大上圭 主管調査官は「船の船首部分が特にダメージを受けていて、重大な事故であると認識した。今後は聞き取った話と航海データなどをもとに総合的に事故原因の分析を行っていく」と話していました。

上畠さんの母校の教頭「ことばが出ないほどつらい」

死亡が確認された鹿児島県枕崎市の上畠隆寛さんの母校、鹿児島水産高校の上園正彦教頭は「なんとか救助されるよう願っていましたが、最悪の結果になってしまいました。少しでもどこか空気のたまり場で息をしていてくれたらと思っていました。ことばが出ないほどつらいです」と話していました。