水産物の生産量 2年連続過去最低に サンマやサバ類など不漁で

去年1年間の水産物の生産量は、サンマやサバ類が不漁だったことなどから417万トンと前の年と比べて0.5%減少し、2年連続で過去最低となりました。

農林水産省によりますと、去年1年間の養殖を含む水産物の生産量は、417万5000トンと、前の年に比べて2万1000トン、率にして0.5%減少し、比較可能な昭和31年以降では、2年連続で過去最低となりました。
魚の種類別では、サバ類が37万6600トンと前の年から16.4%減ったほか、サケ類も0.9%減って、5万5900トン、サンマも35.2%減って2万9700トンになりました。

中でもサケ類はピーク時の平成8年の19.5%、サンマもピーク時の昭和33年の5.2%まで落ち込んでいます。

一方、増えた水産物を見てみますと、マイワシが70万500トンと前の年を25.9%上回り、ホタテ貝も34万6000トンと1.9%増加しました。

農林水産省は「潮流や水温の変化など海洋環境の変化が要因でサンマなどの不漁が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大による外食自粛の影響で、養殖のカキなどの需要も落ち込んでいる」と話しています。