緊急事態宣言 延長決定後 初の週末 各地の反応は

東京や大阪、兵庫など9都道府県の緊急事態宣言が来月20日まで延長されることが決まったあと、初の週末を迎えました。このうち神戸市の中華街、南京町は多くの店が休業し、観光客もまばらです。

緊急事態宣言の延長決定後、初めての週末となった29日、神戸市中央区の中華街、南京町は休業している店が多く、人通りは少なくなっています。

神戸市須磨区から訪れた50代の男性は「久しぶりに南京町に寄りましたが閉まっている店もあり閑散としている印象です。宣言の期間が長くなり、だんだんと慣れてしまっているが、感染対策に気をつけて過ごしたい」と話していました。

1回目のワクチン接種を終えたという神戸市兵庫区の70代の女性は「飲食店は特にしんどいと思います。近日中に2回目のワクチンを打つ予定ですがほかの皆さんにも早く接種が進んで元の生活に戻ってほしい」と話していました。

南京町商店街振興組合によりますと3回目の宣言が出た後、複数の店が廃業したということです。

曹英生理事長は「宣言が再延長され、飲食店にとって厳しい状況が続くので、宣言が明けたときにどんな状態になっているのか想像もできません」と話していました。

福岡 博多駅前は

福岡県のJR博多駅前は、ふだんは買い物客や家族連れなどでにぎわっていますが、通常より人の姿は少ない様子でした。

県内の大学に通う10代の女性は「感染者数がもう少し減ってからでないと危ないと思います。しっかりおさまってから授業に行ったほうが安心するので延長はしかたないと思います」と話していました。

また、20代の会社員の女性は「知り合いが感染してもそれに慣れてしまって怖いと思わなくなってしまいました。宣言を延長してもみんな外に出ていたり、仕事もあったりして生活は変わらないと思います」と話していました。

60代のタクシー運転手の男性は「一生懸命やっていますが、緊急事態宣言下では売り上げは6割ほど減っています。感染者を減らさないといけないので延長には賛成ですが、それに見合う支援をしてほしい」と話していました。

大阪の商店街は

大阪を代表する商店街の1つ、大阪 北区の天神橋筋商店街は、29日も地元の買い物客など多くの人が行き交っていました。

ただ、串カツ店では酒類の提供ができないことなどから売り上げがふだんの20%に落ち込んでいるということです。

「七福神」の店長、柴坂耕平さん(40)は「アルコールが提供できないと厳しく、要請に従わず酒を提供している店もいて悔しい。宣言を延長するのはいいが、差がつかないようにしてほしい」と話していました。

また宣言後、赤字が続いているという呉服店「成田屋」の経営者菅富子さん(77)は「商売を維持するのはどこも大変だと思う。みんな苦しんでいる。嫌だと言っても仕方ないから一日一日頑張るしかない」と話していました。

一方、商店街を訪れた人からは宣言の再延長を冷静に受け止める声が聞かれました。

食事に訪れていた50代の会社員の男性は「短期間では感染者が減らないので再延長は予想していたし、致し方ないと思う」と話していました。

また、買い物に訪れていた50代の女性は「やれる感染防止策はすでにやっているし、再延長となっても生活はあまり変わらないと思う」と話していました。