コロナで自宅療養中の札幌の男性 “容体の急激な悪化に不安”

新型コロナウイルスに感染し、自宅での療養を続けている札幌市の男性が取材に応じ、容体の急激な悪化への不安を語りました。

NHKのインタビューに応じたのは、札幌市の弁護士、中村憲昭さんです。

中村さんは今月16日に発熱し、保健所が行うPCR検査をすぐに受けられなかったため、医療機関で検査を受けたところ、18日に陽性が確認され、保健所から自宅で療養するよう伝えられたということです。

現在も自宅療養を続けていて、症状は一定程度落ち着きましたが、体温が38度を超えた日もあったほか、せきの症状が続いています。

中村さんは「せきがとにかくつらい。ぜんそくほどではないが、1度せき込むと10秒くらい止まらない」と訴えました。

今、最も不安に感じているのは、容体の急激な悪化です。

今月23日に、保健所から貸与された血液中の酸素の状態を見る「パルスオキシメーター」で測ったところ、基準より低かったため、保健所の助言で救急車を呼びましたが、深刻な状況ではないと判断され、自宅療養を継続するよう言われたといいます。

中村さんは「医療もひっ迫しているので事情は理解しているが、救急車に乗り込むまでのわずかな距離でもかなり苦しく自宅に戻ってくれと言われたときはつらかった。1度、搬送を断られると、次はどういうタイミングで呼んだらいいのか、自分の体調が入院するほど重篤ではないのではと迷いが生じた」と話しています。

また中村さんは、陽性の確定から数日間、保健所からせき止め薬などの処方について説明がなかったことに不安を感じたといいます。

中村さんは「資源の量や検査のスピードにもよるのかもしれないが、薬が手元に届くような体制ができれば患者は安心できる」と話していました。