希望する住民すべてに2回のワクチン接種終える 鹿児島 十島村

鹿児島県十島村では、医師たちが船で島を回って新型コロナウイルスのワクチン接種を行い、26日までに希望しない人などを除く住民すべてが2回の接種を終えました。

7つの有人離島があり、医師が常駐していない鹿児島県十島村では、医師や看護師が村営の船の冷凍庫でワクチンを保管しながら島を回って一斉接種を行っています。

村によりますと、25日から2回目の接種が行われた結果、26日までに希望しない人や体調不良の人を除いて高齢者以外も含めた対象の住民すべてが2回の接種を終えました。

接種を終えたのは、対象となる16歳以上のすべての住民のうち、およそ9割にあたる476人だということです。

鹿児島県内では高齢者への優先接種が進んでいますが、高齢者以外も含めた対象の住民が2回の接種を終えたのは十島村が初めてです。

平島に住む新田真由美さん(38)は「島に医師がいないという危機感がある中、私たちの年齢まで2回の接種が終わったのはありがたく、ほっとしています。ただ、子どもがいて、変異株の流行は怖いので気を緩めず、今後も対策を徹底していきたいです」と話していました。

十島村の肥後正司村長は「来年以降もあるので、今回の接種の分析をしっかり行い、住民が安心して接種できる体制を整えていくとともに、私たちと同じような環境にある自治体にも積極的に情報を共有していきたい」と話していました。