東京都 “宣言”再延長要請方針 専門家「さらなる対策徹底を」

緊急事態宣言の再延長を政府に要請する方針の東京都は、専門家による審議会を開きました。専門家からは、変異ウイルスや人の流れの増加によって、感染が再拡大するおそれがあるとして「今の措置をやめることはありえない」など、対策のさらなる徹底が必要だという意見が出たということです。

東京都は、5月末に期限を迎える緊急事態宣言について26日に、再延長を政府に要請する方針で今後の対応を検討するため、医師や経済の専門家などから意見を聴く審議会を開きました。

冒頭、小池知事は「新規の陽性者数は減少傾向だが、いまだ高い水準で厳しい状況が続いている。来月1日以降の対策の在り方などについて、ご意見をいただきたい」と述べました。

会議は冒頭をのぞいて非公開で行われましたが、関係者によりますと、専門家からは「今の感染状況は下がり続けるか不透明で高止まりの可能性がある」とか「インドで見つかった変異ウイルスの影響で今後、感染が再拡大するおそれもある」などという意見が出たということです。

さらに「3密を避けるなどの個々の対策では追いつかず、人の流れを抑制するという社会的な対策が不可欠だ」という指摘も出されたということです。

そのうえで専門家からは「来月以降も、今の措置をやめることはありえない」など、対策のさらなる徹底をすべきだという意見が出たということです。

措置を行う期間については「2週間では短く、3週間以上が必要だ。長ければ、長いほうがよい」という意見が出された一方「措置を続けるのであれば幅広く補償をすべきだ」との指摘も出たということです。