“国会議員早期接種 国民の理解得られず” 立民 国対委員長

自民党の佐藤総務会長が国会議員へのワクチン接種を早期に実施すべきだと発言したことについて、立憲民主党の安住国会対策委員長は、現状では国民の理解は得られず、介護現場などで働くエッセンシャルワーカーの接種を優先すべきだという認識を示しました。

新型コロナウイルスワクチンをめぐり、自民党の佐藤総務会長は25日、記者会見で国会議員が接種を受けていないことは危機管理上、問題だとして、集団接種などを早期に実施すべきだという考えを示しました。

これについて立憲民主党の安住国会対策委員長は26日、国会内で記者団に対し、国民全体の接種率が低い状況を念頭に「現状では国民の理解が得られるとは思えず、国会で提案されても、野党としてすんなりと『はい、わかりました』とはならない」と述べました。

そのうえで「いろいろな企業や職場で一斉接種が始まり、国民からいわゆる『上級国民』という意識を持たれずに標準的な形で接種できるようになれば検討してもいいが、まずは介護現場などエッセンシャルワーカーへの接種を優先すべきだ」と述べました。

公明 竹内政調会長「粛々と順番待ちを」

公明党の竹内政務調査会長は、記者会見で「国民から、誤解を招かないようにしないといけないし、特権の行使であるように思われることはよくない。粛々と、それぞれの順番が来るのを待つことがいいのではないか」と述べました。

共産 穀田国対委員長「しっかり現状踏まえ対応を」

共産党の穀田国会対策委員長は、記者会見で「医療従事者のワクチン接種率が6割にも満たず、エッセンシャルワーカーの接種も遅れている中で、国会議員が早期に行うことには賛成しかねる。しっかり現状を踏まえて対応を決めるべきだ」と述べました。

維新馬場幹事長「言語道断だ」

日本維新の会の馬場幹事長は、記者会見で「いまこの状況で、国会議員が先にワクチンを打つと言うなど言語道断だ。そういう発想をしていると『上級国民』と言われても致し方がない」と述べました。