モデルナ “12~17歳も自社ワクチン接種対象に” 米で申請へ

アメリカの製薬会社モデルナは自社が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、12歳から17歳を対象にした臨床試験の結果、有効性と安全性が確認されたとして、この年代も接種の対象とするよう来月上旬にも、FDA=アメリカ食品医薬品局などに対して申請すると発表しました。

アメリカの製薬会社モデルナのワクチンは、去年12月にFDAに緊急使用が許可され、現在18歳以上を対象に接種が行われています。

モデルナは接種の対象年齢を拡大することを目指して、12歳から17歳の子どもおよそ3700人を対象にした臨床試験を行っていて25日、その結果を発表しました。

それによりますとワクチンの1回目の接種から2週間後では、93%の有効性を示したほか、2回目の接種から2週間後以降では、新型コロナウイルスによる感染症を発症した人はいなかったということです。

安全性については、18歳以上の臨床試験の結果と同様、顕著な懸念は確認されなかったとしています。

モデルナは引き続き安全性について観察を続けるとしたうえで、来月上旬にもFDAや各国の規制当局に対して、12歳から17歳も接種対象とするよう、申請を行うとしています。

アメリカではすでに、ファイザーとドイツのビオンテックのワクチンが12歳以上に接種できるようになっています。

官房長官「臨床試験データを確認中」

加藤官房長官は26日午前の記者会見で「基本的に対象年齢を拡大する場合には、PMDA=医薬品医療機器総合機構に添付文書改訂の相談が行われ、有効性や安全性などが確認された段階で厚生労働省の審議会に報告がなされ、速やかに添付文書が改訂される仕組みになっている」と説明しました。

そのうえで「モデルナ社のワクチンは、18歳以上を対象として先日、特例承認がなされたところであるが、薬事承認取得者である武田薬品工業で、12歳から17歳の臨床試験データについて確認がなされているところだ。この段階で先のことを言うのは控えさせていただきたいが、仮に考え方が示されれば当然、今後の接種の在り方を考えていく必要がある」と述べました。