ワクチン接種 担い手確保で救急救命士など検討 政府

新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、政府は、救急救命士や臨床検査技師なども、新たな担い手として認められるか判断するため、近く、厚生労働省の検討会で、専門家の意見を求めることになりました。

新型コロナウイルスのワクチンについて、政府は、医師や看護師による接種に加え、担い手が確保できない地域では、特例で歯科医師も認めていますが、人口の多い都市部などでは、さらなる担い手の確保を求める声が出ています。

24日、菅総理大臣は「救急救命士や他の業種など、血液検査などで現実的に接種している団体とも最終的な打ち合わせをしている。数万人を確保し、打ち手不足のところには派遣できるよう全力を挙げたい」と述べました。

これを受けて、厚生労働省は、救急救命士や臨床検査技師のほか、放射線技師や薬剤師についても、接種の担い手として認められるか判断するため、近く、検討会を開き、専門家の意見を求めることになりました。

ワクチン接種は、医療行為にあたるため、医師や、医師の指示を受けた看護師などが行うよう法律で定められていることから、検討会では、救急救命士などについて一定の条件をつけることで、違法性がないと認められるか、議論することにしています。

一方、薬剤師については、日常的に接種業務に携わっておらず、担い手として認めるのは難しいという見方もあることから、医師の代わりに予診を担えるかなどについて検討が進められる見通しです。