全日空 新型コロナ ワクチン接種証明アプリの実証実験開始

全日空は、新型コロナウイルスの影響で大幅な減便が続く国際線の再開につなげようと、搭乗する際にワクチン接種の履歴などをスマートフォンで確認できるデジタル証明書の実証実験を始めました。

実験は羽田空港で行われ、世界の航空会社が加盟する「IATA」=国際航空運送協会が開発する「IATAトラベルパス」と呼ばれるアプリが使われました。

このアプリを使うと、PCR検査の結果やワクチン接種の履歴がスマホの画面に表示され、訪問先の入国条件を満たしていることを示すデジタル証明書の役割を果たします。

検査の結果などは指定された医療機関からアプリに直接、送られる仕組みで、利用者が自分で勝手に書き込むことはできません。

実験に協力した54歳の会社員の男性は「登録のしかたも簡単で搭乗手続きもスムーズでよかった」と話していました。

全日空の松下正 国際提携部長は「国際線の運航がいずれは元に戻る時期が来るはずなので政府と連携して早期にデジタル証明書を実用化し、安心して渡航できる環境づくりを進めたい」と話しています。

デジタル証明書をめぐっては、このほかに全日空と日本航空が世界経済フォーラムなどが開発する「コモンパス」というアプリの実験も行っていて、実用化を目指すとしています。