東京六大学 東大が連敗を64で止める 法政大に勝利

東京六大学野球の春のリーグ戦で東大が法政大に2対0で勝ち、引き分けを挟んだ連敗を64で止めました。

東大は23日神宮球場で行われた春のリーグ戦の最終戦で法政大と対戦しました。

東大は2回、2アウト二塁から8番の松岡泰希選手がタイムリーヒットを打って先制し、4回にも内野ゴロの間に追加点を挙げて2対0としました。

投げては3人のピッチャーの継投で法政大の打線をヒット4本に抑えて2対0で勝ちました。

東大の勝利は4年前の秋のリーグ戦の法政大との試合以来で、3つの引き分けを挟んだリーグ戦での連敗が64で止まりました。

東京六大学の連敗記録は、東大が平成22年秋から平成27年春にかけて作った94連敗です。

東大 大音キャプテン「勝った瞬間は感激」

東大のキャプテン、大音周平選手は「うれしいです。勝った瞬間は感激して今はほっとした気分だ。4年間ずっと勝っていなかったので、試合後はその悔しさが押し寄せてきて感情がごちゃごちゃになった」と喜びを語りました。

そのうえで「きょうは勝てたが、課題がたくさん出たので、秋のリーグ戦ではまた新しいチームとしてもっと勝てるように頑張りたい」と気を引き締めていました。

東大 井手監督「めげずによく頑張った」

井手峻監督は「リーグ戦では引き分けまでしかいけず、勝ちそうになっても勝てない試合が続き、くじけそうだったけど、勝てたので大変喜んでいる」と話していました。

そして「ことしのチームはキャプテンの大音がよくまとめてくれて精神的な強さが出てきている。落ち込まず、めげずによく頑張ったと思う」と選手たちをねぎらっていました。

東大出身ヤクルト宮台投手「これを励みに一層頑張りたい」

東大出身で東京六大学野球で通算6勝を挙げたヤクルトの宮台康平投手は「いちOBとして母校の勝利をとてもうれしく思う。これを励みにして僕自身もより一層頑張りたい」と球団を通じてコメントしました。

コロナ禍でも「今できることに取り組む」

春のリーグ最終戦で4年前からの連敗を「64」で止めた東大。
新型コロナウイルス感染拡大の苦境にも高いモチベーションを保ってチーム力を高めたことが悲願の勝利につながりました。

去年11月に始動したチームはキャプテンの4年生・大音選手をはじめ、チーム全員がリーグ戦で勝った経験がありません。

新型コロナウイルス感染拡大でことし1月に東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で緊急事態宣言が出る中、東大では課外活動が停止となり野球部もグラウンドを使うことができなくなりました。

それでも選手たちは「今できることに取り組む」とこの期間を個別にできる体作りに徹底して向き合いました。

さらにポジションごとに1年生から4年生まですべての学年が入る10人ほどのグループを作り、練習で浮かび上がった成果や課題をオンラインで話し合い、チームの一体感も保ってきました。

選手たちの取り組みを見守ってきた井手監督は「みんなの団結力がついたなと。ほんとに今の学生はどん欲で真面目でびっくりする」と話していました。

グラウンドでの全体練習再開は3月に入ってから。
冬のトレーニングの成果で個々のレベルは上がったと言いながらも、練習試合ではチームプレーなどに修正点が多く見つかりました。

その時期についてキャプテンの大音選手は「試合重ねるごとに課題が出て、間に合うかなとなったが、できることを整理して一つ一つやるしかない」と振り返りました。

そして4月に開幕した春のリーグ戦で東大はいきなり去年秋に優勝した早稲田大と対戦しました。

1回戦は6点追う展開にも終盤に5点をあげて追い上げ、2回戦は0対0の引き分けと互角の戦いを見せました。

このあと明治大は1回戦0対11、2回戦2対17。

慶応大は1回戦0対7、2回戦6対11、立教大にも1回戦は2対4、2回戦は3対11で敗れました。

そして最終週となった24日の法政大との1回戦は6回までリードしましたが、終盤に投手陣が崩れて2対10で敗れ連敗が64となりました。

そして23日の法政大との2回戦。
1回戦に続いて先制し3人のピッチャーも得点を与えず投手戦を制しました。

相手の最後のバッターがアウトになった瞬間、東大のベンチから選手たちが一斉に飛び出し、泣いたり、笑ったりとさまざまな表情でリーグ戦初勝利をかみしめました。

64連敗という長く暗いトンネルを抜け出した東大。

今後もチーム力を着実に上げていけば、24年前の平成9年秋以来となる最下位脱出が見えてきます。