帰還困難区域で原発事故後初めて田植え 福島 葛尾村

原発事故のあと、立ち入りが厳しく制限される福島県葛尾村の帰還困難区域で、避難指示の解除に向けた準備としてことしからコメの試験栽培が始まることになり、22日、地元の農家たちが事故後初めて田植えを行いました。

葛尾村は全体のおよそ2割がいまも避難指示が続く帰還困難区域に指定されていますが、除染なども進み、来年春、一部地区の避難指示解除を目指しています。

村では、解除に向けた準備として除染が終わった田んぼのうちおよそ5アールで、ことしからコメの安全性を調べる試験栽培を始めることになり、22日、田植えが行われました。

村の帰還困難区域で田植えが行われるのは原発事故後初めてで、地元の農家たちは11年ぶりに田植え機を使って1本1本丁寧に苗を植えていました。

コメの収穫はことし10月ごろを見込んでいて放射性物質の濃度を測定したあとすべて廃棄されるということです。

田植えを行った60代の地元の農家の男性は「この10年間、ふるさとの復興が進まないことに焦りを感じていたので、ようやく田植えという一歩を踏み出せて夢のようです。帰還する人が増えるよう、農地をしっかり管理していきたいです」と話していました。

葛尾村の篠木弘村長は「住民が帰還する上ではコメ作りを行えることがとても重要なことです。住民と協力しながら試験栽培に取り組んでいきたいです」と話していました。