ワクチン接種 途上国も公平に G20首脳が協力で一致 コロナ対応
新型コロナウイルスへの対応の強化に向けてG20＝主要20か国の首脳らが議論する国際会議が開かれ、途上国での公平なワクチン接種に向けて協力することで一致し、各国が相次いで新たな支援を表明しました。
「グローバル・ヘルス・サミット」はG20の議長国のイタリアとEU＝ヨーロッパ連合が共催し、日本の菅総理大臣をはじめ20を超える国と地域の首脳や閣僚、国際機関などのトップが参加して21日、オンライン形式で開かれました。
この中でEUのフォンデアライエン委員長は「世界中で感染を抑え込むためにいま行動しなければならない」と述べ途上国に対し、ことし中に1億回分のワクチンを寄付するほか、アフリカでのワクチンの製造に向けて支援する考えを表明しました。
また、アメリカのファイザーなどの製薬会社が途上国向けにことし中に合わせて13億回分を供給する方針を明らかにしました。
このほか、中国の習近平国家主席が途上国に対し今後3年間に日本円で3200億円余りの支援を表明するなど各国は新たなワクチンの寄付や支援を約束し、途上国での公平なワクチン接種に向けて協力することで一致しました。
ワクチンをめぐっては世界でこれまでに15億回分が接種されたもののその85％が先進国に集中しているということで格差の解消が大きな課題になっています。