五輪の医療体制 1日で医師230人 看護師310人必要と想定 組織委

東京オリンピック・パラリンピックに向け医療体制が課題となる中、大会組織委員会は大会運営に必要な医師と看護師について、1日最大で医師が230人程度、看護師が310人程度となる想定を明らかにしました。

これは21日、IOC=国際オリンピック委員会と大会組織委員会などが東京大会の準備状況を確認する3日間の会議を終えて組織委員会の橋本会長が記者会見で明らかにしました。

組織委員会は大会運営に必要な医療体制について延期前の計画で期間を通じて医師や看護師など1万人程度が必要だとしていましたが、3割程度を削減し7000人程度を目指しているということです。

橋本会長は現時点で1日最大で医師が230人程度、看護師が310人程度となる想定を明らかにし、このうち関係機関などとの交渉により8割程度が確保のめどが立ったということです。

橋本会長は「新型コロナの対応をはじめ地域医療に支障をきたさない形で人材確保を進めたい」と述べました。

また、橋本会長は来月に判断する観客の扱いについては「観客を入れるかどうかは感染状況による。国民の皆さんやアスリートをはじめとするすべての皆さんが安心安全を実感できないかぎりは非常に難しい。医療体制を含めて支障をきたさないと理解してもらえなければ難しいと思っている」と述べました。

さらに橋本会長は、選手団とは別に海外から訪れるIOCやメディアなどの大会関係者の人数は、オリンピックで5万9000人、パラリンピックで1万9000人の合わせて7万8000人になる見通しを明らかにしました。

延期前の計画の合わせて18万人から半数以下に削減されたとしています。

一方、IOCのコーツ調整委員長は東京大会が緊急事態宣言の出されている期間と重なる場合に開催されるのかという質問に対し、今月、陸上や飛び込みなどのテスト大会が行われたことなどを根拠に開催できるという認識を示しました。

「潜在看護師」含めて協力求める方針

組織委員会は、現時点で1日最大230人程度とする医師は、スポーツドクターを主体に確保し、1日最大310人程度とする看護師は、資格を持ちながら職場を離れている、いわゆる「潜在看護師」を含めて協力を求めていくとしています。

また、選手や大会関係者が、けがを中心にコロナ対応を含めて必要な際に受け入れてもらうための指定病院について、東京都内の9つの病院はおおむね内諾を得て、東京都以外の20の病院については協議を続けているということです。

さらに選手団や大会関係者の新型コロナの検査は、1日最大5万件から6万件程度を想定しているとした上で、公的な検査体制に影響を与えないよう鼻の奥を拭う検査から唾液による検査に切り替えるなどして民間業者への委託を進めていることを明らかにしました。

組織委員会は大会運営に必要な医療体制について、新型コロナの対応に追われる地域の医療に支障がないよう整備を進める考えを強調しました。