家庭内感染を防げ 市営住宅に一時的“避難” 大阪 羽曳野市

新型コロナウイルスに感染し自宅療養している人から家族への感染を防ぐため、大阪 羽曳野市は、感染者の家族に市営住宅の部屋に一時的に「避難」してもらう独自の取り組みを始めました。市によりますと、こうした支援策は全国でも珍しいということです。

新型コロナの感染急拡大で、大阪府内では20日の時点で自宅療養者が8233人に上っていて、同居する家族への「家庭内感染」をどう防ぐかが大きな課題になっています。

大阪 羽曳野市は、家庭内感染を防止するため、感染者の家族に一時的に別の場所に「避難」してもらおうと、市営住宅の空き室4戸を確保しました。
部屋には、地元企業が寄贈した冷蔵庫や電子レンジなど、最低限の生活ができる家財道具があらかじめ備えられています。

入居できるのは、感染者と同居し、濃厚接触者に認定されていないか、陰性が確認された家族で、最長2週間、1日500円で滞在できるということです。

羽曳野市によりますと、市営住宅を活用して同居家族に一時的に避難してもらう取り組みは、全国でも珍しいということです。

市危機管理室の佐藤貴司室長は「家庭内感染の不安がある人に使ってもらいたい。気軽に相談してもらいたい」と話しています。

一方、大阪府は、一部の地域で行っている自宅療養者への往診を、府内全域に拡大するなどの対応を強化したいとしています。