モデルナとアストラゼネカのワクチン 厚労省部会が承認を了承

欧米の製薬会社モデルナとアストラゼネカの新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省の専門家部会は20日夜、承認を了承しました。21日にも田村厚生労働大臣が正式に承認する見通しです。

承認が了承されたのは、アメリカのモデルナのワクチンと、イギリスのアストラゼネカがオックスフォード大学と共同で開発したワクチンの2種類で、20日夜、厚生労働省の専門家部会が有効性や安全性を審議しました。

厚生労働省によりますと、いずれのワクチンも、国内の治験でウイルスの働きを抑える「中和抗体」が、海外の治験と同じ程度増加し、接種後の重篤な症状も見られなかったことなどが報告されたということです。

これを受け、専門家部会が承認を了承し、21日にも田村厚生労働大臣が正式に承認する見通しです。

接種を認めるのはいずれも18歳以上で、モデルナは4週間、アストラゼネカのワクチンは、4週間から8週間の間隔を空けて2回ずつ接種を行います。

また、発熱している人やワクチンの成分に重いアレルギーがある人などは接種しないよう求めています。

モデルナのワクチンは今月24日に政府が東京と大阪に開設する大規模な接種会場で使用される予定です。

一方、アストラゼネカのワクチンは、EU=ヨーロッパ連合の規制当局が、接種後、極めてまれに血栓が生じるリスクがあると指摘し、若い年代のほうが症例の報告が多いという分析結果も公表しています。

厚生労働省は、適正な診断や処置ができれば対処が可能だとして、血栓が生じた場合の治療の指針を作成するとともに接種を推奨する年齢を一定の年代以上に限定することなどを検討する方針です。