自動車の保険金支払い 外出控えで交通事故減り前年度比7%減に

大手損害保険各社が昨年度支払うことになった自動車保険の保険金は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出が控えられ、交通事故が減ったことなどから、前の年度と比べて7%減少しました。

3つの大手損害保険グループが発表した昨年度の決算によりますと、各社が昨年度1年間に支払うことになった自動車保険の保険金は合わせて1兆8866億円で、前の年度より7%減りました。

グループ別に見ますと、
▽東京海上ホールディングス傘下の東京海上日動がマイナス8%
▽MS&ADホールディングス傘下の三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保が合計でマイナス5%
▽SOMPOホールディングス傘下の損保ジャパンがマイナス8%となっています。

保険金が減少したことについて、各社は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出が控えられたことや、自動ブレーキなど安全技術が普及し、交通事故が減ったことが主な要因だとしています。

これに関して、SOMPOホールディングスの浜田昌宏グループCFOは、記者会見で「自動車保険は、おそらく値下げのフェーズが続いていく」と述べ、契約者が支払う自動車保険の保険料を値下げする方向で検討する考えを示しました。