イスラエル軍 ガザ地区で空爆継続 死者200人超 4万人近く避難

イスラエル軍は、18日もパレスチナのガザ地区で武装勢力の拠点を標的とした空爆を継続しています。ガザ地区での死者は200人を超え、4万人近くが空爆で家を追われるなか、パレスチナ側では、商店などを閉めてイスラエルに抗議するストライキが行われています。

イスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの間での攻撃の応酬は18日も続き、イスラエル軍は、ハマスの拠点があるとして一般市民の住居もある建物などを攻撃目標にして空爆を行っています。

ガザ地区ではこれまでに子ども61人を含む212人が死亡し、イスラエル側でも子ども1人を含む10人が死亡しています。

国連によりますとガザ地区では、空爆で住居が破壊されるなどしておよそ3万8000人が国連が運営する学校に避難を余儀なくされているということです。

こうした中、パレスチナのヨルダン川西岸地区や東エルサレムなどでは、ストライキが行われ、このうちベツレヘムでは、すべての学校が休校し、商店などを閉めてイスラエルへの抗議を示しました。

国連安全保障理事会はイスラエルとパレスチナの緊張の緩和に向けたメッセージを声明として発表することを目指し、16日に3回目の会合を開いたものの、イスラエル寄りのアメリカが改めて反対し、国際社会が一致した対応がとれないなか、双方による攻撃で犠牲者が増え続けています。

家族4人を失った男性「なぜ子どもが空爆の標的に」

ガザ地区北部に住むムハンマド・アルハディディさんは(45)空爆が激しくなったあと、5人家族とともに海沿いにある「シャーティ難民キャンプ」にある知り合いの家に避難していました。

そうしたなか、15日未明に、イスラエル軍は事前の通告なしにこの難民キャンプへ空爆を行いました。

その日、アルハディディさんは、用事で別の知り合いの家に滞在していましたが、難民キャンプにいた妻のマハさんと、4人の子どものうち3人が命を落としました。

即死だったということです。

このキャンプでは合わせて10人が死亡し、遺体が運び込まれた市内の病院では、アルハディディさんはじめ、残された家族が悲しみに暮れていました。

アルハディディさんは、「子どもたちがいったい何をしたというのでしょうか。なぜ子どもが戦闘機による空爆の標的にされないといけないのでしょうか。この攻撃は絶対に正当化されるべきではない」と怒りをあらわにしていました。

イスラエル軍「作戦に100%はない」

イスラエル軍のドロン・スピールマン報道官は18日、NHKの取材に応じ、イスラエル軍の空爆によってガザ地区で市民の犠牲者が出ていることについて「軍としては、事前にSMSで告知をするなどして、最大限、市民の犠牲を抑えようとしている。犠牲者が出ていることは非常に残念だが、軍の作戦や戦闘に100%はない」と述べ、作戦上、やむをえないことだと説明しました。

また、ガザ地区の難民キャンプへの空爆で10人が亡くなったことについては、「難民キャンプへの空爆も含め、一般住民に最大限の注意を促しているが、一般住民がいたということがわからないケースも多くある」と釈明しました。

一方で、イスラム原理主義組織ハマスが発射するロケット弾によってイスラエルの市民が危険にされているとし「ハマスこそが、人口が多い地域に隠れてロケットを発射し、ガザ地区の市民を危険にさらしている」として、イスラエル側は国際法にのっとって作戦を進めていると主張しました。

国連UNRWAが強く非難「罪のない人たちが犠牲に」

パレスチナのガザ地区にある国連のUNRWAが運営する難民キャンプがイスラエル軍によって空爆され子どもを含む市民が犠牲となったことについて、UNRWAが強く非難しています。

UNRWAは15日、声明を出し、沿岸部にある難民キャンプがイスラエル軍に空爆され、10人が死亡したことを明らかにし、すべての当事者に対し、国際法の義務に従うように求めました。

これについてUNRWAのアドナン・アブハスナ報道官は17日「1平方キロメートル以下の土地に1万9000人が密集して暮らすような場所へ最新鋭戦闘機が空爆すれば、多くの市民が犠牲になる。ガザではあらゆる場所が危険にさらされ、罪のない人たちが犠牲になっている」と話していました。