広島大学 新型コロナワクチン接種会場に歯科医師を派遣へ

緊急事態宣言の対象となっている広島県で、新型コロナウイルスのワクチン接種を迅速に進めようと、広島大学が歯科医師を接種会場に派遣することを決め、研修を行いました。

新型コロナウイルスのワクチン接種について、厚生労働省は、医師や看護師が確保できない場合にかぎって、特例として歯科医師による接種を認めています。

感染が急速に拡大し、広島県が緊急事態宣言の対象となる中、広島大学は、大学病院などで診療や研究にあたる歯科医師を、接種会場に派遣することを決め、18日に歯科医師5人が研修を受けました。

歯科医師は、医師から垂直に注射針を刺すといった指導を受けながら、模型の腕に注射を打っていました。

研修を受けた歯科医師は「ふだん、口の中への注射をしているので、コツが分かればできると思う。ワクチン接種で貢献したい」と話していました。

広島大学は今後、自治体と調整し、常時10人以上の歯科医師を接種会場に派遣したいとしています。

文部科学省は、大学からの歯科医師の派遣は聞いたことがないとしています。

広島大学病院の木内良明病院長は「接種を迅速に進めるため、状況を見ながら可能なかぎり派遣を続けたい」と話していました。