タイ 感染者最多に 政府は飲食店の制限緩和 懸念の声も

タイでは17日、新型コロナウイルスの新たな感染者数が9000人を超え、これまでで最も多くなりました。こうした中、タイ政府は首都バンコクなどで飲食店内での食事を17日から条件付きで認め、市民からは感染のさらなる拡大への懸念もあがっています。

タイ政府は17日、国内で新たに確認された感染者数が9635人と、これまでで最も多くなったことを明らかにしました。

このうち6853人が北部チェンマイなどにある刑務所で起きた集団感染によるものだということで、当局は受刑者たちの過密な収容環境が背景にあると説明しています。

タイでは、イギリスで最初に確認された変異ウイルスの感染がことし3月ごろから広がり始め、先月初めの時点で1日当たり100人以下だった感染者数は、今月に入ってから2000人前後で推移していました。

一方、タイ政府は、感染が最も深刻な首都バンコクなどで、これまで禁止していた飲食店内での食事について、客席を25%以下に減らすことなどを条件に、17日から再開を認めました。

理由についてタイ政府は「規制による経済的な影響を緩和するため」としていますが、一部の市民からは感染のさらなる拡大への懸念もあがっています。