技能実習生受け入れ公益法人 優先発注の知人の会社に一時出資

外国人技能実習生の国内最大の受け入れ団体である公益財団法人「アイム・ジャパン=国際人材育成機構」が、前の会長の知人が経営する会社に物品などを優先的に発注していたとされる問題で、前会長が知人の会社に一時、350万円を出資していたことが分かりました。前会長は取材に対し「出資することで会社が得た利益を寄付してもらおうと考えた。発注の多さとは関係がない」と主張しています。

公益財団法人「アイム・ジャパン」は、退任した前の会長で旧労働省OBの柳澤共榮氏(77)の知人が経営する会社などに対し、おととしまでのおよそ9年間に合わせて6億円近くの物品などを優先的に発注していた疑いがあることが、外部の弁護士で作る第三者委員会の調査で明らかになりました。

取引額が最も多いのは、知人が社長を務める職業紹介サービスなどを行う株式会社ですが、前会長がこの会社に対し、一時、350万円を出資していたことが分かりました。

調査報告書などによりますと前会長はその後、監査法人から「利益相反にあたる」という指摘を受けて株式を譲渡しましたが、アイム・ジャパンの役職員にも出資を促していたということです。

この会社は当初、利益を全額、アイム・ジャパンへの寄付に充てるとしていましたが、実際に寄付した額は6億円近い取引額に対し、およそ4700万円にとどまっているということです。

第三者委員会は「取引額に比較すれば極めて少額でしかない」としたうえで「寄付を受けることをもって会社を優遇することが正当化される理由は何もない」と指摘しています。

前会長は取材に対し「出資することで会社が得た利益を寄付してもらおうと考えた。発注の多さとは関係がなく、配当も受け取っていない」と主張しています。

公益財団法人 ホームページにコメント

NHKの報道を受けて、公益財団法人「アイム・ジャパン=国際人材育成機構」は17日にホームページ上にコメントを掲載しました。

この中では「受注業者との取引に関してコンプライアンス上の問題があった旨の報道がありましたことにつきまして、会員企業はじめ関係者の皆様にご疑念とご心配をおかけしておりますことを心からお詫び申し上げます」としたうえで「調査報告書により、平成23年度から9年間、特定の業者への発注に当たり(当機構に損害は無かったものの)コンプライアンス上の問題点が確認され、また、再発防止のための改善策が示されました。当機構としては、コンプライアンス室の設置をはじめとする事業執行体制の改革、監査体制の充実、規程の整備、各理事等の牽制体制の発揮などの改善を直ちに実施しております。前会長はじめ、本件問題の関係者と現在、当機構との関係は一切なく、新会長により、公益事業を実施する公益法人として関係法令に則り、コンプライアンスを重視した事業運営に当たっておりますので、皆様にはご理解を賜りますようお願い申し上げます」としています。