建設アスベスト訴訟原告に最大1300万円和解金 政府が方針

アスベストの健康被害を訴えた集団訴訟で、最高裁判所の判決が出たことを受け、自民・公明両党は訴訟が続いている原告に和解金を支払うなどとした救済策をまとめました。
これを受け政府は訴訟が続いている原告に最大で1300万円の和解金を支払う方針を固め、菅総理大臣が18日にも原告団と面会し、こうした方針を伝えることにしています。

建設現場で建材のアスベストを吸い込んで肺がんや中皮腫などの病気になったとして、元作業員らが健康被害を訴えた集団訴訟で、最高裁判所は17日、国と建材メーカーの賠償責任を認める判決を言い渡しました。

これを受けて自民・公明両党の作業チームは会合を開き、各地で別の集団訴訟の審理が続いていることも踏まえ、訴訟の早期解決に向けた救済策をまとめ、原告側と確認しました。

救済策では訴訟が続いている原告に対し、国が症状などに応じて最大1300万円の和解金や、長期間にわたる訴訟の負担を考慮した解決金を支払うとしています。

また、訴訟を起こしていない被害者にも和解金と同じ額の給付金を支給するための基金を議員立法で創設するとしています。

これを受け政府は、与党の救済策に基づき訴訟が続いている原告に最大で1300万円の和解金を支払う方針を固めました。

菅総理大臣が18日にも原告団と面会し、こうした方針を伝えることにしています。

弁護団長 国との和解受け入れる方針

判決後の会見で弁護団長の小野寺利孝 弁護士は、政府が被害者に和解金を支払う方針を固めたことについて「最高裁判決が突き動かした政治的な大きな到達点だ。全面的な解決に向けた大きな第一歩が実現した。国と早期に和解し、まず国による補償のシステムを構築し、裁判を起こさなくても救済される制度を実現したい。あすの面会では菅総理に最高裁判決を受けた国としての真摯(しんし)な謝罪をしてほしい」と述べ、国との和解を受け入れる方針を明らかにしました。

作業チーム座長 自民・野田元自治相「今の国会で議員立法」

作業チームの座長を務める自民党の野田毅 元自治大臣は会合のあとの記者会見で、訴訟を起こしていない被害者にも給付金を支給するための基金の創設について「具体的にできるだけ早く被害者の手元に届くようにするためには今の国会で議員立法による裏打ちをしないといけない。与党として汗をかき野党にも協力してもらいたい」と述べました。

一方、原告が提案していた建材メーカーからの基金への拠出について「メーカーにヒアリングをした結果、今回拠出を求めるのは難しいが、これで終わりではなく引き続き作業チームとして真摯に取り組みたい」と述べました。