ミャンマーで拘束 北角裕樹さん “不当な取り調べ”実態語る

ミャンマーで軍に拘束され、およそ1か月ぶりに解放された日本人ジャーナリストの北角裕樹さんがNHKのインタビューに応じ、拘束されていた間の不当な取り調べの実態を明らかにしました。

ヤンゴンを拠点に取材活動をしていた北角裕樹さんは、先月治安部隊に連行されたあと、うその情報を流した罪などで起訴され刑務所で拘束されていましたが、14日、およそ1か月ぶりに解放され、帰国しました。

北角さんは15日夜、オンラインでNHKのインタビューに応じました。

軍の取り調べについて「一緒に仕事をしていたミャンマー人の名前やクライアントについてしつこく聞かれた」と述べ、軍は北角さんの関係者も捜査の対象にしていた可能性があると指摘しました。

また「事実でないと答えたことにも認めるよう迫られ、明確に否定したことは表現が変えられていたうえに『捜査に協力しないのなら好きに書いてもしかたがない』と言われ、調書は直されなかった」と、不当な取り調べの実態を明らかにしました。

そのうえで「私は外国人のため暴力を受けなかったが、刑務所で話を聞いた政治犯の多くは警棒で殴られたり、目隠しのまま長時間尋問されたりしている」と述べ、拘束されているミャンマー人の多くが軍から暴力を受けていると訴えました。

今後については「私は多くの人の支援で刑務所から出られたが、まだ3000人以上の政治犯が拘束されている。そのことについて情報発信し、全員の釈放を希望したい」と述べました。

ミャンマー軍 メディア監視強化の考え強調

北角さんの解放を決めたのは、軍が設置した最高意思決定機関「国家統治評議会」です。

「国家統治評議会」のゾー・ミン・トゥン報道官は15日の記者会見で北角さんについて触れ「日本人ジャーナリストについては公表したが、公表していなくても起訴を取り下げたケースはある」として、ジャーナリストが非を認めれば解放していると説明しました。

その一方で「メディアがデモや暴動に故意に加担する場合は法律にしたがって起訴され、取り下げることは困難だ」と述べたうえで、メディアへの監視を強化していく考えを強調しました。