台湾 新型コロナ感染者急増 台北などで警戒レベル引き上げ

台湾では新型コロナウイルスの感染者が急増していることから、当局は北部の台北市など2つの市で警戒レベルを引き上げ、今後2週間屋内で5人以上の集まりを禁止することなどを決めました。

台湾では渡航制限や隔離などの対策を厳格に実施し、域内での感染を抑え込んできましたが、今週に入って感染確認が相次ぎ、15日発表された新たな感染者の数は180人に上りました。これは過去1年余りの累計164人を上回っています。

このため当局は特に感染者が増えている北部の台北市と新北市について4段階で上から3番目にしていた警戒レベルを、15日から今月28日まで上から2番目に引き上げることを決めました。2つの市では期間中、屋内で5人以上、屋外では10人以上の集まりを禁止します。

職場や学校には適用されませんが、映画館や博物館などは閉館となります。

感染の急増に市民の不安が高まり、一部のスーパーなどでは商品の買いだめの動きが見られ、当局は「マスクなどの物資の在庫は十分にある」として、消費者に冷静な対応を呼びかけています。

台湾ではこれまで感染状況が落ち着いていたこともあり、ワクチン接種は進んでおらず、14日までに1回目の接種を終えたのは全人口の0.8%、18万6000人余りにとどまっています。