菅首相 全国平均時給1000円へ最低賃金引き上げ目指す考え強調

政府の経済財政諮問会議で、菅総理大臣は、新型コロナウイルスの影響で賃金格差が広がる中、最低賃金の引き上げは不可欠だとして、より早期に全国平均で時給1000円とすることを目指して取り組む考えを強調しました。

総理大臣官邸で開かれた経済財政諮問会議で、菅総理大臣は「新型コロナの中で、ことしも賃上げ率は2%近くを保っているが、わが国の労働分配率は長年にわたり低下傾向にあり、平均賃金は主要国と比べて低い水準にとどまっている」と指摘しました。

そのうえで「新型コロナの影響で賃金格差が広がる中で、格差是正には最低賃金の引き上げが不可欠だ」と述べ、コロナ禍でも最低賃金を引き上げた諸外国の事例も参考にして、より早期に全国平均で時給1000円とすることを目指して取り組む考えを強調しました。

また財政健全化をめぐり、菅総理大臣は、経済再生に取り組むとともに、プライマリーバランス=基礎的財政収支の黒字化の目標は維持するとしたうえで、社会保障の分野などの歳出改革の努力を継続する考えを示しました。