ミャンマー軍から解放 ジャーナリスト北角裕樹さん 今夜帰国へ

ミャンマー軍に拘束されていた日本人ジャーナリストの北角裕樹さんが14日、解放されました。北角さんは最大都市ヤンゴンの国際空港を出発し、14日夜、帰国する予定です。

ヤンゴンを拠点に活動していた日本人ジャーナリストの北角裕樹さんは先月18日、治安部隊によって自宅から連行され、その後、市民に不安を与えたり、うその情報を流したりした罪などで起訴され、ヤンゴン市内の刑務所で拘束されていました。

ヤンゴンにある日本大使館などによりますと、北角さんは、日本時間の14日午前、ヤンゴン国際空港に移動し、午後1時すぎ、空港内で解放されました。

健康状態に問題はないということです。

空港の利用客によりますと、出発前、北角さんは搭乗口の付近で空港関係者に付き添われ、近くに警察官などはいなかったということです。

北角さんは、航空機で日本に向けて出発し、午後7時前、給油地の沖縄県の那覇空港に到着し、午後8時ごろ、給油のため経由した那覇空港から成田空港に向け出発しました。

このあと、成田空港に向けて出発し、午後10時半、到着する予定です。

一方、ミャンマーでは、軍への抗議活動を続ける市民やメディアへの弾圧が続いています。

地元テレビ局は、12日、声明を発表し、抗議活動を取材中に治安当局に拘束された記者が、裁判で禁錮3年の判決を受けたことを明らかにしました。

東南アジアのジャーナリストなどで作る団体によりますと、ミャンマーでは、今月3日の時点で、報道関係者45人が拘束されています。

解放までの足取り

現地の日本大使館によりますと、北角さんは現地時間の13日午後6時ごろ、ヤンゴン市内のインセイン刑務所から警察の施設に移送され一夜を過ごしたということです。

14日は午前9時20分ごろおよそ30人の警察官に取り囲まれながらヤンゴン国際空港に到着しました。

空港内でも数人の警察官による監視は続き、大使館の職員が話しかけることができたのは、午前9時半ごろ北角さんが搭乗手続きのためにチェックインカウンターに近づいたところだったということです。

受け答えや足取りはしっかりしていて健康状態に問題はないことをあらためて確認できたとしています。

北角さんは午前10時半ごろ飛行機に乗り込み午前11時50分すぎ、日本に向けて出発しました。

解放の背景

ミャンマー軍に拘束されていた日本人ジャーナリストの北角裕樹さんの解放は、13日ミャンマーの国営テレビが最高意思決定機関「国家統治評議会」の発表として伝えました。

国営テレビは「北角裕樹は、ミャンマーの法律に違反したが、ミャンマー国民和解担当日本政府代表の求めに応じてミャンマーと日本の将来の関係を考慮し、起訴は取り下げられ、釈放される」と伝え、解放の背景には、日本政府の代表としてミャンマーの少数民族の武装勢力と軍などとの和平に向けて仲介にあたってきた日本財団の笹川陽平会長の働きかけがあったことを明らかにしました。

一方、笹川会長はきのうミャンマー情勢について、自身のブログを更新し「今回の事態が発生した2月1日以降も人命尊重に向け、懸命の説得工作を重ねた。引き続き活動し、人生最後のお役に立ちたい」と記していました。