紳士服大手3社決算 在宅勤務でスーツ需要低迷 各社大幅な赤字

紳士服大手各社のことし3月までの1年間の決算は、新型コロナウイルスの感染拡大による在宅勤務の広がりでスーツの需要が落ち込んだことなどから、大手3社の最終損益がいずれも大幅な赤字となりました。

このうち、「AOKIホールディングス」は、グループ全体の売り上げが前の年より20.6%減って1431億円、最終損益が119億円の赤字で1987年の上場以来、初めて赤字となりました。

また「青山商事」は、過去最大の388億円の最終赤字となったほか、「はるやまホールディングス」は48億円の最終赤字と、リーマンショックの影響を受けた2009年3月期以来、過去2番目に大きな赤字額となりました。

このほか、「コナカ」は、ことし3月までの半年間の決算で、27億円の最終赤字でした。

新型コロナウイルスの感染拡大による在宅勤務の広がりや外出機会の減少で、従来のスーツの需要が落ち込む中、いずれも厳しい業績となりました。

各社は、自転車通勤でも着やすい伸縮性のある素材を採用したスーツの開発や、ビジネスでも着られるポロシャツの販売に力をいれるなど、働き方の変化に応じた新たなニーズに対応して業績を立て直したい考えです。