ニコン 昨年度決算 過去最大 344億円の赤字 コロナ影響

大手精密機器メーカー、ニコンは昨年度の最終的な損益が過去最大の344億円の赤字となりました。感染拡大による外出自粛などの影響で、主力のデジタルカメラの販売が大きく落ち込みました。

ニコンが13日に発表した昨年度のグループ全体の決算によりますと、売り上げは前の年度と比べて23.7%減少して4512億円。

最終的な損益は前の年度の76億円の黒字から344億円の赤字に転落し、過去最大の赤字となりました。

主力のデジタルカメラの販売が、スマートフォンの普及による市場の縮小に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう外出自粛で大きく落ち込んだことが主な要因です。

一方、今年度1年間の見通しは、コロナの影響が少なくなり、カメラの需要も戻っていくとして160億円の最終黒字を回復すると見込んでいます。

ニコンの馬立稔和社長は、オンラインで開いた決算会見で「構造改革やビジネスモデルの見直しなどを進めていて、今年度の黒字化に手応えを感じている。再び持続的な成長に回帰するための取り組みを加速させる」と述べました。