愛知県 緊急事態宣言 飲食店の食材卸売りの市場にも大きな影響

愛知県に緊急事態宣言が出され、飲食店などの営業が制限される中、そうした店などに卸す野菜などを取り扱っている市場も取り扱い量、販売額ともに落ち込んでいて、このままでは農家の生産にも影響が出ると懸念する声が上がっています。

愛知県豊山町にある名古屋市中央卸売市場北部市場は、主に東海3県の飲食店やスーパーに卸される野菜や果物を年間でおよそ300万トン取り扱っています。

12日に愛知県に3回目の緊急事態宣言が出される中、13日朝も競りが行われました。

参加者はコロナが感染拡大する前と比べて減っていて、中でもメロンの競りは参加者がわずか3人で、値段も高いもので6個入りの1箱が1万円ほどと以前の3分の1になるなど、高級な食材ほど影響が大きいということです。

この市場では、かつては半分を占めていた飲食店向けの食材が、取扱量も販売額もおよそ5分の1まで減っていますが、国の支援策はなく、市場ではこのままでは農家にも影響が出ると懸念しています。

名古屋市中央卸売市場北部市場の須田勇理事長は「市場や農家に影響が出ると食料自給率の問題にもつながっていく。国は飲食店への支援だけでなく市場や農家などの立場も考えてほしい」と話しています。