入国前14日以内 インドなど3国滞在は原則入国拒否 14日から

インドで新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大していることを受けて、政府はインド、パキスタン、ネパールの3か国に過去2週間以内に滞在した外国人については在留資格を持っていても原則、入国を拒否することを決めました。

1日の新たな感染者数が連日30万人を超えるインドでは、要因の1つとして変異ウイルスの影響が指摘され、政府は、インドと、周辺のパキスタン、ネパールから入国する人については検疫所が確保した宿泊施設で待機するよう求め、3日目と6日目に改めて検査を行うなど水際対策を強化しています。

さらに政府は、インドとパキスタン、ネパールの3か国について、入国前14日以内に滞在していた外国人は、定住者や日本人の配偶者など在留資格を持つ人であっても、特段の事情がないかぎり入国を拒否することを決めました。

一方、日本人は引き続き入国できるということです。

期間は「当分の間」とし、14日の午前0時から運用を始めます。

厚労省 国内での検査体制を強化へ

インドで最初に確認された変異した新型コロナウイルスについて、厚生労働省は国内での検査体制を強化する方針です。

国立感染症研究所の遺伝子解析では、10日までに国内で4例、検疫で66例の感染が確認されています。

全国の自治体では、新型コロナウイルスの新規感染者の一部から検体を抽出して、イギリス、ブラジル、南アフリカ、それにフィリピンで確認された変異ウイルスかどうかを調べていますが、厚生労働省は、インドの変異ウイルスかどうかも検査を段階的に始める方針を決めました。

検査は、自治体から検体の一部を提供してもらったうえで、国が委託した民間の検査機関で行うということです。

厚生労働省は、自治体でも検査できる方法を検討中で「いち早く感染を見つけて感染経路などを調査し、感染の拡大を防止したい」としています。