住宅用木材の価格高騰 林野庁が必要以上の買い付け控える要請

住宅用の木材は需給がひっ迫し、価格が高騰していて、必要な木材を確保できないケースも出ています。林野庁は木材の加工業者や住宅メーカーに必要以上の買い付けを控えるよう要請しています。

住宅用の木材は、アメリカ産が多く使われてきましたが、新型コロナウイルスの影響でアメリカで郊外に住宅を建てる需要が拡大しているほか、船で木材を運ぶコンテナの不足などもあって、需給がひっ迫し、アメリカ シカゴの取引所では、木材の先物価格がこの1年で4倍以上に高騰しています。

国内の住宅メーカーの間で国産の木材に切り替える動きが広がるのに伴って、国産材の価格も上昇し、必要な木材を確保できないケースも出ています。

12日に開かれた衆議院の農林水産委員会でこの問題が取り上げられ、林野庁は木材加工や住宅メーカーの業界団体などに、必要以上の木材の買い付けを控え、過剰な在庫を抱えないよう要請したことを説明しました。

林野庁は国産材の増産や利用を促す取り組みを進めていますが、林業関係者からは需給状況が落ち着けば、国内産の需要が落ち込むことへの懸念も根強く、増産の動きがどこまで広がるかは不透明な状況です。

米 木材の先物価格 1年前の4倍超に

代表的な取り引き市場であるアメリカのシカゴ・マーカンタイル取引所では、木材の先物価格が高騰しています。

アメリカでは木材の体積に「ボードフィート」という単位を使っていて、1ボードフィートはおよそ2.36立方メートルです。

今月7日の木材の先物価格は、1000ボードフィート当たりおよそ1670ドルで、1年前に比べて4倍を超えています。

東京の木材市場 国内産木材価格が大幅上昇

輸入木材の値上がりに伴って、国産の木材も値上がりしています。

農林水産省の「木材流通統計調査」によりますと、先月の「杉の丸太」の価格は去年の同じ月と比べて10%余り上昇しています。

東京の木材市場では、住宅の柱に使われる国内産木材の価格が大幅に上昇しています。

国内産の木材の取り引きが行われている東京 日の出町にある「多摩木材センター協同組合」では、先月26日の時点で、住宅の柱に使われる木材の価格が1か月前と比べて、
▽ヒノキが8割余り、
▽スギが3割余り、
高くなっています。

海外産の需給がひっ迫する中、住宅メーカーなどが国産の木材を確保しようという動きが広がっていることが要因とみられています。

この協同組合によりますと、国産の木材は林業や木材加工業の人手不足もあって、急激に流通量を増やすことは難しく、価格の上昇がいつまで続くかは不透明だとしています。

競りに参加していた材木店の経営者は「このところの価格高騰は少し異常だ」とか「大手の住宅メーカーからも木材の引き合いがあるが、在庫がない」と話していました。