イスラエルとパレスチナ 激しい攻撃の応酬 30人以上が死亡

イスラエルとパレスチナの攻撃の応酬は激しさを増し、パレスチナのガザ地区では30人が死亡した一方、イスラエル最大の商業都市テルアビブには多数のロケット弾が発射され現地メディアは1人が死亡したと伝えています。イスラエル側はさらなる反撃を加える考えを示しています。

中東のエルサレムでは、イスラム教の断食月ラマダンが始まった先月中旬以降、イスラエルの治安部隊と旧市街の聖地を訪れるパレスチナ人の衝突が続いています。

衝突は、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルによる攻撃の応酬に発展し、ハマスは11日夜、イスラエル最大の商業都市テルアビブとその周辺に向けて、130発のロケット弾を発射しました。
ロケット弾の多くはイスラエル軍によって迎撃されましたが、一部が市街地に着弾するなどし、現地メディアは、イスラエル人の女性1人が死亡し複数のけが人が出ていると伝えています。
これを受けてネタニヤフ首相は緊急の記者会見をし「イスラエルは全力で攻撃を続ける。ハマスなどは非常に高い代償を払うことになる」と述べてガザ地区に対しさらなる反撃を加える考えを示しました。

攻撃の応酬は10日以降、悪化の一途をたどっていて、ハマスは11日にかけてイスラエル南部の町などに500発を超えるとされるロケット弾を発射し、イスラエルの市民2人が死亡しました。
これに対し、イスラエル側も戦闘機による空爆などを続け、ガザ地区の当局は、子どもを含む30人が死亡し、200人以上がけがをしたとしています。

アラブ連盟 緊急会議でイスラエル非難

アラブ連盟は11日、緊急の外相会議をオンラインで開き、アブルゲイト事務局長は「イスラエルの暴力が事態を悪化させ、イスラム教の聖地と聖なる断食月を汚している」としたうえでパレスチナのガザ地区への空爆を「無差別で無責任だ」と強く非難しました。

そして、イスラエルを非難する決議を採択し、パレスチナに対する占領政策が事態の根源にあるとしてアラブ諸国の連帯を示すとともに「暴力の応酬は地域の安全と安定を脅かす」として、国際社会に暴力の停止に向けた行動を働きかけていくことを確認しました。

トルコ イスラム圏に働きかけ

この状況をめぐり、トルコのエルドアン大統領は10日から11日にかけてイスラム教徒の多い国々の首脳らと相次いで電話で会談し、イスラエルに対する圧力を強めるために団結するよう働きかけました。

トルコ政府によりますと、エルドアン大統領は中東ではヨルダンのアブドラ国王やクウェートのナワフ首長などと、またアジアではインドネシアのジョコ大統領などと電話で会談し、イスラエルの攻撃を止めるため、イスラム圏が一致してパレスチナとの連帯を示すべきだと強調したということです。

米 イスラエル自衛権支持 ハマスを非難

アメリカ、ホワイトハウスのサキ報道官は11日の会見で「バイデン大統領はイスラエルの正当な自衛権を支持し、その支持は揺るがない」とし「ハマスやほかのテロ集団が続けるロケット攻撃を非難する」と述べました。

そのうえでサキ報道官は、イスラエルとパレスチナの双方に事態のエスカレートを防ぐよう重ねて求めました。

また、イスラエルと将来のパレスチナ国家が共存する「2国家共存」が恒久的な平和に向けた唯一の方法だとして支持すると強調しました。