国立競技場でパラ陸上のテスト大会 感染対策を確認

この夏の東京パラリンピックに向けて陸上のテスト大会が国立競技場で開かれ、100人以上の選手が参加して障害に応じたコロナ対策や競技運営の流れを確認しました。

パラ陸上のテスト大会は東京パラリンピック本番の会場となる国立競技場で無観客で行われ、事前にPCR検査を済ませた選手117人のほか、審判やボランティアなどおよそ1000人が参加して42種目が行われました。

選手や関係者は距離の確保や器具の消毒のほか、車いすのクラスのやり投げでは選手がマスクをしたまま競技をするなど、徹底したコロナ対策がとられました。

一方、音を頼りに競技する走り幅跳びの全盲の選手から会場に響くアナウンスや音楽で踏み切り位置を伝えるガイドの声や手拍子が聞き取りづらかったという指摘があがりました。

また、男子400メートル車いすのクラスでは、北京パラリンピックで2つの金メダルを獲得した伊藤智也選手が1年半ぶりに大会に復帰しました。

伊藤選手は免疫の難病のため、重症化リスクを考慮して大会出場を控えてきましたが、復帰レースで世界記録保持者の佐藤友祈選手に0秒24差に迫り、実力を示しました。

伊藤選手は「関係者のPCR検査が徹底され安心感を持つことができた。選手や関係者もきちんと距離をとるなど非常に意識が高かったので、この大会を通じて本番がより安心安全な大会になってほしい」と話していました。

組織委「議論すべきポイント確認できた」

大会の後、組織委員会大会運営局の森泰夫次長は「パラリンピック競技で大勢の選手が参加して多くの種目を行ったことで、さまざまな出来事への対応策や今後議論すべきポイントが確認できた。ほかのパラ競技にも反映していきたい」と総括しました。

また、音を頼りに競技する視覚障害のクラスの選手から、会場に響くアナウンスなどでプレーに支障があったと指摘されたことについては「選手に迷惑をかけたのなら大変申し訳なく思う。状況を確認して改善すべきは改善しないといけない」と述べました。