東京都 新型コロナ 3人死亡 925人感染確認 重症の患者は81人

東京都内では11日、新たに925人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたほか、都の基準で集計した11日時点の重症の患者は81人で、ことし2月以来80人を超えました。都の担当者は「感染拡大は続いていてあす以降もさらなる拡大が懸念される。改めて感染リスクを抑える行動を意識してほしい」と呼びかけています。

東京都は11日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて925人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1週間前の火曜日より316人増えました。

11日までの7日間平均は824.3人で、前の週の97.9%となりました。

都の担当者は「感染拡大は続いていてあす以降もさらなる拡大が懸念される。遊びに行って感染し、ウイルスを持ち帰って家庭内で広げてしまう事例も多くみられる。改めて不要不急の外出自粛やテレワーク、時差出勤の推進など、感染リスクを抑える行動を意識してほしい」と呼びかけています。

11日の925人の年代別は、
▽10歳未満が32人、
▽10代が61人、
▽20代が277人、
▽30代が148人、
▽40代が141人、
▽50代が117人、
▽60代が64人、
▽70代が46人、
▽80代が29人、
▽90代が10人です。

925人のうち、およそ61%に当たる568人はこれまでのところ感染経路がわかっていません。

また、マレーシアへの渡航歴がある人が1人です。

一方、感染経路がわかっている濃厚接触者の内訳は、
▽「家庭内」が221人で最も多く、
▽「施設内」が40人、
▽「職場内」が30人、
▽「会食」が18人などとなっています。

このうち「会食」では
▽20代の男性が知人と4人で自宅で飲み会をして感染したほか、
▽40代の女性が家族でキャンプに行って食事をし、感染したということです。

また、大型連休中の事例として
▽12人でバーベキューをして感染したケースや
▽帰省先で親族から感染したケースも報告されています。

これで都内で感染が確認されたのは14万8092人になりました。

11日時点で入院している人は10日より47人増えて2393人となり「現在確保している病床に占める割合」は42.8%となっています。

一方、都の基準で集計した11日時点の重症の患者は10日より3人増えて81人で、重症患者用の病床の21.7%を使用しています。

都内の重症の患者が80人を超えるのは、ことし2月21日以来です。

また、都は、感染が確認された50代と70代の男性と、80代の女性の3人が死亡したことを明らかにしました。

このうち70代の男性と80代の女性は「N501Y」の変異があるウイルスに感染していたということです。

これで都内で死亡した人は合わせて1923人になりました。

都医師会 尾崎会長「1週間ほどの感染者数データ注視必要」

東京都医師会の尾崎治夫会長は11日定例会見を開き、発熱相談が増加傾向にあり、緊急事態宣言の効果を見極めるためこの1週間ほどの感染者数のデータを注視する必要があるという考えを示しました。

この中で尾崎会長は、東京都の「発熱相談センター」に寄せられる相談が増加傾向にあることについて「発熱相談が増えると感染者が増える傾向があり、緊急事態宣言の効果がどれだけでているのか、この1週間、10日のデータが重要だ」と述べました。

そのうえで「高齢者へのワクチン接種を7月に完了させることを目標に地区の医師会と協力してワクチン接種をすすめたい。都民の皆さんには高齢者へのワクチン接種が進むまでもう少し辛抱をお願いしたい」と呼びかけました。