インドで確認の変異ウイルス「感染力が強まる」WHOが監視強化

WHO=世界保健機関は、インドで確認された、変異した新型コロナウイルスについて、感染力が強まっていることを示唆する情報があるとして「懸念される変異株」に追加し、監視を強化したことを明らかにしました。

インドでは、新型コロナウイルスの新たな感染者が1日に36万人以上確認される爆発的な感染拡大が続いていて、WHOはインドで見つかった変異ウイルスについて、感染状況を注視する「注目すべき変異株」として、情報収集にあたってきました。

この変異ウイルスについて、WHOで新型コロナウイルス対策の技術責任者を務めるバンケルコフ氏は10日の記者会見で、感染力が強まっていることを示唆する情報があるとして、位置づけを「懸念される変異株」に引き上げ、監視を強化したことを明らかにしました。

「懸念される変異株」は、イギリス、南アフリカ、それにブラジルで確認された3つの変異ウイルスに続いて4つ目です。

バンケルコフ氏はこの変異ウイルスに関して、現在、詳しい情報を集めているとしたうえで、これまでに分かったことを11日に公表するとしています。

また、WHOのテドロス事務局長は、新型コロナ対応などの資金確保のため、去年設置した「WHO財団」が、インドに酸素や治療薬などを支援するキャンペーンをインターネット上で始めたことを明らかにし、広く寄付を呼びかけました。