医師が危機感「30代でも重症化あすにも医療崩壊の事態も」岡山

新型コロナウイルスの患者を積極的に受け入れている感染症指定医療機関の1つ、岡山市立市民病院の医師は、変異ウイルスの感染拡大で若い人でも重症化するなど状況が、これまでとは全く違うと指摘し「あすにも医療が完全に崩壊する事態になってもおかしくない」と危機感をあらわにしました。

岡山市北区にある岡山市立市民病院は、新型コロナウイルスの治療のために28の病床を確保していますが、10日の時点で6人の重症患者を含む26人が入院し、ぎりぎりの運用が続いています。

今城健二副院長がNHKの取材に応じ、感染力が強いとされる変異ウイルスの感染拡大について「重症者はこれまで60代以上が多かったが、30代でも重症化している。全く違うウイルスのようだ」と述べ、基礎疾患のない30代でも重症化し、命の危険にさらされるケースがあることを明らかにしました。

そのうえで軽症だった人が突然重症化したり、いったん退院した人が再び症状が悪化して入院したりすることもあるとして「病床がさらにひっ迫し、あすにも医療が完全に崩壊する事態になってもおかしくない」と危機感をあらわにしました。