青森銀行 みちのく銀行 経営統合に向けた協議へ 最終調整

地方銀行を取り巻く環境が厳しさを増す中、青森市に本店を置く「青森銀行」と「みちのく銀行」が、経営基盤の強化を図るため経営統合に向けた協議に入ることで最終調整していることが分かりました。青森県内の貸し出しのシェアは2つの銀行を合わせるとおよそ7割に達し、高くなりますが、独占禁止法の対象としない特例法の適用を目指すとみられます。

関係者によりますと、経営統合に向けた協議に入るのは、いずれも青森市に本店を置く、青森銀行と、みちのく銀行です。

青森銀行は、明治12年の創業で、去年12月末時点の総預金残高は2兆8900億円余りに上り県内トップです。

一方、みちのく銀行は、大正10年の設立で、預金残高は県内2位の2兆1000億円余りですが、12年前、国から200億円の公的資金の投入を受けています。

両行は、おととし10月、包括的な連携の検討を行うことで合意し、ATM=現金自動預け払い機の利用手数料を互いに無料にするなど、段階的に関係を深めてきました。

ただ地域の人口の減少に加え、新型コロナウイルスの影響で経営環境が厳しさを増していることから、両行は、経営基盤を強化するため経営統合に向けた協議に入ることで最終調整を進めています。

共同で持ち株会社を設立し、2行が傘下に入る案を軸に検討を進めるとみられます。

統合が実現すれば、東北地方では有数の地銀グループとなり、青森県内の貸出シェアは、およそ7割に達すると見込まれています。

このため両行は、地域での貸出シェアが高くなっても一定の条件を満たせば独占禁止法の対象としない特例法の適用を目指すとみられます。

地域金融機関 再編の動き相次ぐ

地域金融機関をめぐっては、地方銀行などの再編を後押しするための法律の施行に加え、政府や日銀が、経営統合などを資金面から支える措置を相次いで打ち出す中、再編の動きが相次いでいます。

まず法律の面では、去年11月独占禁止法の特例法が施行されました。

この法律では地域金融機関の合併などによって貸出シェアが高くなっても、一定の条件を満たせば独占禁止法の適用を除外することができます。

さらに政府は今年度から地域金融機関の再編を後押しする「資金交付制度」を新たに設けます。

人口が減っている地域を主な営業基盤とする地域金融機関が合併や経営統合に踏み切る場合、30億円程度を上限に交付金を出し、システム投資などの必要経費の一部を補助します。

また日銀も地域金融機関が、コスト削減や経営統合などで経営基盤の強化を図る場合に、日銀に預けている「当座預金」に年0.1%の金利を上乗せして支払う制度を設けました。

このように政府と日銀がそろって地域金融機関の経営基盤強化に向けた環境整備を進める中、再編の動きが相次いでいます。

ことし1月、福井県を営業基盤とする「福井銀行」が「福邦銀行」を子会社化する方針を発表したほか、今月1日には三重県の「三重銀行」と「第三銀行」が合併して「三十三銀行」が発足しています。