3例目の新型コロナ治療薬 使用可能に 「バリシチニブ」承認

関節リウマチなどの治療薬で炎症を抑える効果がある薬「バリシチニブ」が、新型コロナウイルスの3例目の治療薬として承認され、製薬企業では「今年度、4500人から6000人程度の患者への使用を想定している」としています。

「バリシチニブ」は免疫の異常反応による炎症を抑える効果があり、関節リウマチやアトピー性皮膚炎の治療薬としてすでに使われています。

アメリカでは去年11月から新型コロナウイルスの患者に抗ウイルス薬の「レムデシビル」と併用することが認められています。

この薬を製造販売する「日本イーライリリー」は10日のオンラインの会見を開き「バリシチニブ」について「世界ではすでに20万人を超える新型コロナ患者に投与されている。国内では今年度、4500人から6000人くらいの患者への使用を想定している」としました。

この薬の対象となるのは肺炎のため酸素吸入が必要な成人の患者で「レムデシビル」と併用し、1日1回錠剤を服用します。

妊婦には使用できないということです。

会社によりますと国際的な臨床試験で「バリシチニブ」と「レムデシビル」を併用すると「レムデシビル」単独と比べて患者が平均で1日早く回復したということです。

新型コロナウイルスの治療薬として認められたのは「レムデシビル」「デキサメタゾン」に続いて3例目となります。