人口約430人の村で希望者全員へワクチン一斉接種 和歌山

人口およそ430人の和歌山県北山村は、新型コロナウイルスのワクチンが村内の高齢者が2回接種しても余る分量が届けられたことから、希望している16歳以上の住民全員への一斉接種を10日から始めました。

周囲を奈良県と三重県に囲まれた全国唯一の飛び地の村、和歌山県北山村では、10日から高齢者だけでなく16歳以上の希望者全員を対象にワクチンの一斉接種が始まりました。

和歌山県は自治体に1箱単位でワクチンを配分していて、村には今月2日に高齢者への優先接種のために1箱が届けられました。

中には975人が1回接種できるだけのワクチンが入っていますが、人口およそ430人の北山村では16歳以上の接種希望者、およそ320人が2回接種しても余りが出るため、村は希望者全員に一斉接種を行うことを決めました。

10日は、村の診療所を事前に予約した住民たちが次々と訪れ、問診したあと、ワクチンの接種を受けていました。
村によりますと、来月5日までに希望者全員が2回の接種を終える予定で、それでも、まだ余るワクチンについては近隣の自治体に提供することなどを検討しています。

80代の母親と一緒に接種を終えた50代の男性は「村の外に出ることは少ないですが、親子で一緒に打てたことは大変ありがたいです」と話していました。