「抗原検査キット活用 クラスターの発生防ぐ」西村経済再生相

新型コロナウイルス対策をめぐり、西村経済再生担当大臣は、NHKの「日曜討論」で、感染者の集団=クラスターが多様化している中で、企業や大学などで抗原検査キットを活用し、早期に感染者を見つけることで、クラスターの発生を防いでいく考えを示しました。

緊急事態宣言の延長などに伴い、政府は、医療機関や高齢者施設で早期に感染者を見つけられるよう抗原検査の簡易キットを最大800万回分配布するとしています。

これを踏まえ、西村経済再生担当大臣は、番組の中で「抗原検査キットは、短時間に安価で手軽にできるので、クラスターが多数発生している医療機関や高齢者施設での活用を考えているが、大学の運動部や合唱部でも、引き続きクラスターが発生している」と指摘しました。

そのうえで「最近では、クラスターが多様化している中で、職場で具合が悪い人が出てきて感染を広げるケースもある。『いつもより、しんどい、疲れている』という人に検査をしてもらい、短時間でわかる仕組みを広げていきたい」と述べ、企業や大学などで抗原検査キットを活用し、早期に感染者を見つけることで、クラスターの発生を防いでいく考えを示しました。

一方、緊急事態宣言の解除の基準をめぐり、西村大臣は「『ステージ3』は確実なものとして『ステージ2』を目指していく。『変異株の感染力も鑑みれば、より慎重に考えるべきだ』という指摘もいただいており、そうした考えで臨みたいが、ずっと続けるわけにはいかず、どこかで解除しなければいけない。次に大きな波にしないために条件が整っているかをしっかり見ていきたい」と述べました。

また、政府の分科会の尾身会長は、高齢者へのワクチン接種が終わるまでに大きな感染の再拡大を起こさないことが重要だと指摘したうえで「感染者数が下がればいいが、下げ止まりしたときに、すぐに解除すると必ずすぐに同じようなことが起きてしまうので、我慢することが今回は非常に重要だ」と述べました。