あすは母の日 なかなか会えない母親に“ありがとう”を

9日の母の日を前に、東京都内のデパートでは営業を続けているフロアにギフトコーナーが設けられ、訪れた客がコロナ禍で思うように会えない母親へ感謝を伝えようと、思い思いの贈り物を購入していました。

JR東京駅近くの大丸東京店では、緊急事態宣言中に政府の要請に従って休業する中、時間を短縮して営業を続けている食料品などの各売り場に、9日の母の日に向けたギフトコーナーが設けられています。

デパートによりますと、コロナ禍の影響で外出や帰省が思うようにできないため、例年に比べていい商品が買われる傾向が見られ、ことしは同じシルクの素材で作られたマスクとスカーフのセットや日傘、化粧品などが人気だということです。

茨城県に住む母親に洋菓子を贈ったという女性は「母ががんで近く入院するので、それまで少しでも喜んでほしいと思って贈りました。実家に帰りたいですが、なかなか会えない状況なので、気持ちだけでも届いたらという思いを込めました」と話していました。

このデパートでは、緊急事態宣言が延長されたあとも今と同じ形で営業を続ける予定で、オンラインショップを通じた販売にも力を入れたいとしています。

販売企画担当の古澤幸紀さんは「母の日の贈り物をきっかけに、家族のつながりや大切さを確かめ合う、そんな機会になればうれしいです」と話していました。