新型コロナ 15都道府県の5指標7項目(6日時点)

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための指標として、「医療のひっ迫具合」、「療養者数」、「PCR検査の陽性率」、「新規感染者数」、「感染経路が不明な人の割合」の5つを示しています。

このうち「医療のひっ迫具合」は、「病床使用率」、「入院率」、「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。

内閣官房のまとめによりますと、現在、緊急事態宣言が出ている4都府県と、今月12日以降、新たに対象となる愛知県と福岡県、それに、現在「まん延防止等重点措置」が適用されている県と、今月9日から新たに適用される道と県、すべて合わせた15都道府県の6日時点のデータでは西日本を中心にいくつもの自治体で、最も深刻な「ステージ4」になる項目が多くなっています。

なお、病床関連の指標については、自治体の中にはすぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります。

医療のひっ迫具合「病床使用率」

まず医療のひっ迫具合です。

「病床使用率」はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

病床全体の使用率は▼北海道で41%、▼東京都で37%、▼埼玉県で48%、▼千葉県で30%、▼神奈川県で28%、▼愛知県で59%、▼三重県で59%、▼岐阜県で48%、▼大阪府で91%、▼兵庫県で79%、▼京都府で67%、▼福岡県で63%、▼沖縄県で69%、▼愛媛県で40%、▼宮城県で29%です。

医療のひっ迫具合「入院率」

「入院率」はステージ3が40%以下、ステージ4が25%以下が目安です。

入院率は▼北海道で31%、▼東京都で32%、▼埼玉県は適用外(文末参照)▼千葉県は適用外、▼神奈川県は適用外、▼愛知県は適用外、▼三重県で37%、▼岐阜県で61%、▼大阪府で10%、▼兵庫県で14%、▼京都府で20%、▼福岡県は適用外、▼沖縄県で37%、▼愛媛県で37%、▼宮城県は適用外です。

医療のひっ迫具合「重症者用病床の使用率」

「重症者の病床使用率」はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

重症者用の病床使用率は▼北海道で15%、▼東京都で33%、▼埼玉県で19%、▼千葉県で9%、▼神奈川県で28%、▼愛知県で29%、▼三重県で26%、▼岐阜県で10%、▼大阪府で99%、▼兵庫県で73%、▼京都府で42%、▼福岡県で30%、▼沖縄県で81%、▼愛媛県で30%、▼宮城県で14%です。

療養者数

続いて療養者数は、人口10万人当たりステージ3が20人以上、ステージ4は30人以上が目安です。

▼北海道で46人、▼東京都で50人、▼埼玉県で32人、▼千葉県で22人、▼神奈川県で21人、▼愛知県で48人、▼三重県で35人、▼岐阜県で30人※、▼大阪府で234人、▼兵庫県で94人、▼京都府で63人、▼福岡県で71人、▼沖縄県で68人、▼愛媛県で22人、▼宮城県で19人です。

※岐阜県の「30」は「29.5」を四捨五入した数字です。

PCR検査などの陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。

ステージ3が5%以上、ステージ4が10%以上が目安です。

▼北海道で7.8%、▼東京都で9.2%、▼埼玉県で6.2%、▼千葉県で6.5%、▼神奈川県で6.7%、▼愛知県で6.5%、▼三重県で5.7%、▼岐阜県で14.6%、▼大阪府で7.3%、▼兵庫県で17.9%、▼京都府で10.6%、▼福岡県で9.9%、▼沖縄県で5.7%、▼愛媛県で3.5%、▼宮城県で7.2%となっています。

人口10万人当たりの新規感染者数

人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者はステージ3が15人以上、ステージ4は25人以上が目安です。

▼北海道で29人、▼東京都で37人、▼埼玉県で19人、▼千葉県で16人、▼神奈川県で17人、▼愛知県で27人、▼三重県で16人、▼岐阜県で22人、▼大阪府で74人、▼兵庫県で49人、▼京都府で35人、▼福岡県で43人、▼沖縄県で28人、▼愛媛県で10人、▼宮城県で9人となっています。

感染経路不明者の割合

最後に感染経路が不明な人の割合です。

目安の値はステージ3、ステージ4ともに50%です。

▼北海道で41%、▼東京都で57%、▼埼玉県で46%、▼千葉県で54%、▼神奈川県で54%、▼愛知県は報告なし※、▼三重県で22%、▼岐阜県で38%、▼大阪府で53%、▼兵庫県で46%、▼京都府で47%、▼福岡県は報告なし※、▼沖縄県で60%、▼愛媛県で15%、▼宮城県で46%でした。

※県からの報告がありませんでした。

「入院率」について

指標として新たに採用された「入院率」はすべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると、本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は以下の場合には適用されないとしています。
療養者数が、人口10万人当たり10人未満の場合。
新規陽性者数のうち入院が必要な人が、発生届の翌日までに入院できている場合です。
こうした自治体については、ステージの判断は行われません。