米 4月の失業率6.1% 前月から0.1ポイント悪化 市場予想下回る

アメリカの4月の雇用統計は、失業率が6.1%に上昇して、1年ぶりの悪化となり、農業分野以外の就業者の数も市場の予想を大きく下回る結果となりました。

アメリカ労働省が7日発表した先月の雇用統計によりますと、失業率は6.1%と、前の月から0.1ポイント悪化しました。

アメリカの失業率は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、去年4月に統計開始以降で最悪となる14%台まで悪化したあとは改善傾向が続いてきましたが、今回、1年ぶりに悪化しました。

また農業分野以外の就業者は、大きく改善した前の月と比べて、26万6000人の増加にとどまりました。

アメリカでは、ワクチンの普及や国の経済対策を背景に経済活動が活発になっていることから、市場では就業者が100万人程度増加するという予想も出ていましたが、これを大きく下回る結果となりました。

業種別では、「接客・レジャー」が33万人増加した一方で、「輸送・倉庫」が7万人、「派遣サービス」が11万人それぞれ減少しました。

雇用情勢をめぐって、バイデン政権と、中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、景気が回復する中でも所得の低い層を中心に十分に改善していないと指摘していて、先行きを警戒しています。