“中国のハワイ” 海南島でブランド品など大規模見本市 始まる

中国政府が、経済のけん引役として貿易の自由化を進めている南部のリゾート地、海南島でブランド品などの大規模な見本市が始まり、中国市場の需要を取り込もうと、日本など60余りの国と地域の企業が出展しています。

中国政府は「中国のハワイ」とも呼ばれる海南島を、経済のけん引役と位置づけていて、消費の拡大を目指して7日から始まった見本市には、日本を含む69の国と地域からおよそ1500の企業が出展しています。

中国では新型コロナウイルスの影響で、外国への旅行者の数が大幅に落ち込む中、海南島に設置された免税店では、去年7月から先月までの売り上げが前の年の同じ時期の3倍以上に増えています。
こうした需要を取り込もうと、会場では、さまざまなブランド品などが展示され、13億円を超えるネックレスや、2億2000万円余りのスポーツカーも販売されていました。
日本企業も化粧品など、多くの商品をアピールしていて、このうち資生堂中国の藤原憲太郎CEOは「免税のメリットを生かし、高付加価値の商品を投入している。中国政府の政策的なバックアップもあり、市場の潜在力は大きい」と話していました。

中国政府は2025年までに、海南島へ輸入される製品について関税の撤廃を進めるなど、貿易や投資を自由化する構想を掲げていて、今後の発展戦略の柱としている内需拡大につなげたい考えです。