コロンビア 政府のコロナ対策増税案に激しい抗議 24人死亡

南米のコロンビアでは、新型コロナウイルスの感染拡大でとりわけ影響を受けている貧困層を支援するためなどに政府が増税案を打ち出したのに対し激しい抗議が続いていて、治安当局との衝突でこれまでに少なくとも24人が死亡したと伝えられています。

コロンビアでは、新型コロナウイルスの感染拡大で生活が一段と苦しくなった貧困層の人たちに補助金を支給するとともに、財政を健全化させることなどを目的に、政府が先月15日、増税を伴う税制改革案を打ち出しました。

しかし、増税への反発から政府に対する激しい抗議デモが先月28日から広がり、1週間以上にわたって続いています。

コロンビアのドゥケ大統領は税制改革案を撤回し、財務相が辞任しましたが、人々の反発は収まらず、地元メディアは、デモ隊と治安当局との衝突などでこれまでに少なくとも24人が死亡し、数百人がけがをしたと伝えています。

首都ボゴタなどでは警察署も襲撃されていて、ドゥケ大統領は「破壊行為の背後には麻薬の密売組織がいる」と主張して暴力を非難していますが、事態が収束する見通しは立っていません。