東京 狛江 市内すべての小中学校で試験的にオンライン授業

新型コロナの感染拡大で休校になった場合などに備え、東京 狛江市は、市内のすべての小中学校で、タブレット端末を活用したオンライン授業を試験的に始めました。

オンライン授業は、狛江市内に10あるすべての小中学校で4月30日と、6日と7日の3日間、小学3年生以上を対象に行われました。

このうち、狛江第一小学校では、4年4組の担任の平山敦教諭がウェブ会議システムを立ち上げ、児童およそ30人とオンラインでつなぎ、算数の授業を行いました。

授業を始めると、早速トラブルが起きます。

学校で配ったプリントの「割り算」の問題を解くように指示しましたが、持っていない児童がいて、授業を進められなくなったのです。

教諭は、いったん離席して画面を共有する機能を使って問題を見せていました。

また、回答を載せた画面を自分たちのタブレット端末に保存するよう指示した場面では、うまく操作できない児童もいたということです。

平山教諭は「対面での授業であれば、隣の子にちょっと聞けばわかることも、オンラインだと、すべて私に質問が来ますし、目の前であればすぐ対応できることも、画面を通してやるので大変です。授業に向かう気持ちが緩んでしまった子もいた一方、家でリラックスした状態だからか、ふだん授業で発言しない子も、オンラインだと発言していて、いい点もありました」と話していました。

そのうえで「お互い顔が見える中で授業を進めるのが、いちばん実になると思いますが、現在の状況を踏まえれば、得意、不得意ではなく、やらなきゃいけないという事態なんだと考えています」と話していました。

この小学校ではオンライン授業のやり方について、教員どうしで活発に教え合うようになったということで、ICTに詳しい情報教育主任の鍋谷大輔教諭は「授業でウェブ会議システムを使うのは教員たちも初めてのことなので、やってみないと分からない。こんなことをやってみたかったという質問を受けた際には、答えを共有するようにしています」と話していました。

児童「楽しかったけど 集中するのが難しかった」

狛江第一小学校4年生の廣光羚大くん(9)は、自宅に持ち帰ったタブレット端末を出して、ウェブ会議システムを立ち上げました。

オンライン授業が始まると、担任の指示で算数の問題を解き始めますが、ほかの児童が質問するたびに手が止まってしまい、制限時間の20分間で解くことができたのは半分ほどでした。

羚大くんは「教室での授業とは違うけど楽しかった。オンライン授業だと、ほかの子が声を出すと、そっちに夢中になってしまい集中するのがちょっと難しかったです」と話していました。

羚大くんの母親は「去年の一斉休校の時は家でプリントをやりましたが、子どもが『やらなきゃ』という気持ちになれず、勉強が遅れてしまうのではと心配だったので、オンライン授業の環境が整ったことは安心しています。ただ、まだ子どもがオンラインでつながっていること自体に興味を持ってしまっているので、授業の内容を習得するところまでは難しいのかなと思いました」と話していました。

狛江市教育委員会「段階的に取り組み 学び止めないように」

狛江市教育委員会の小嶺大進指導室長は「今後、臨時休校になったり、災害が起こったり、感染不安で学校に来られない子どもが増えたりといった、さまざまな想定の中でオンライン学習の必要性が出てくると考えています。今から進めていかないと、いきなり明日からオンライン授業となっても対応できないので、段階的に取り組んでいく必要があります。去年は一斉休校中に先生たちが動画を配信しましたが、タブレット端末のよさを生かして、子どもたちの学びを止めないようにしたい」と話していました。