企業から寄付の生理用品 小中学校で無償配布 宮城 多賀城

新型コロナウイルスの影響で経済的に困窮するなどして生理用品を手に入れられない子どもたちを支援しようと、宮城県多賀城市は企業から寄付を募り、市内の小中学校で生理用品を無償で配布する取り組みを始めました。

新型コロナウイルスの影響で経済的に困窮する人が増え、生理用品を買えないいわゆる「生理の貧困」が社会的な問題となる中、多賀城市は市内など企業5社から寄付を受けた生理用品を、市内の小中学校10校の女子トイレに設置する取り組みを7日から始めました。

このうち、市立高崎中学校では女子トイレの洗面台に生理用品20個が入ったケースが置かれ、生理用品には経済的な支援を相談できる行政の窓口や子ども食堂の連絡先を記したメッセージも添えています。

市によりますと、企業からの支援を募る方式をとることで社会全体で課題を解決する機運を高める効果を期待しているということです。こうした取り組みは宮城県内では初めてで、全国的にも珍しいということです。

多賀城市の深谷晃祐市長は「困窮家庭で育ち、なかなか声も上げられない子どもたちがたくさんいると思うので、生理用品の提供を通じて福祉などにつなげていけるよう、行政として役割を果たしていきたい」と話していました。