変異ウイルス「検査体制整備や隔離対策強化を」感染症の学会

新型コロナウイルスの感染が広がる中、感染症の専門医などが最新の知見について話し合う学会が、7日から横浜市で始まりました。

日本感染症学会と日本化学療法学会が合同で開催したこの学会は、新型コロナの感染対策として横浜市の会場とオンラインの両方で、7日から始まりました。

この中で、日本化学療法学会の松本哲哉会長が講演し「現在、第4波を迎えているが、変異ウイルスの影響もあり、重症患者の数は過去最多となった。流行が繰り返されるたびに、より深刻な状況となっている。今も楽観的な見通しで様子をみたいという声もあるが、緊急事態宣言や解除もあいまいな根拠でなかなか共感を呼んでいないのが現実だと思われる。専門家の意見をより尊重してもらいたい」と述べました。

さらに、今後、変異ウイルスへの対応が焦点になるとして「イギリスで最初に確認された変異ウイルスは、すでに国内で置き換わりが進んでおり、今後はインドで報告されている変異ウイルスへの警戒が必要だ。まだ不明な点は多いものの、検査体制の整備や入国後の隔離対策を強化して、国内での拡大を防いでいくことが重要だ」と指摘しました。

学会は合わせておよそ4000人が参加して9日まで開かれ、新型コロナウイルスの診断や治療などについて最新の研究が報告されることになっています。